「野生のしっそう」猪瀬浩平

 

刊行:2023年11月

定価:2,400 円+税

知的障害があり自閉症者でもあるが、さまざまな鋭さをもった兄。障害がないとされているが、さまざまないびつさをもった弟(著者)。世間には、この兄と弟を切断する「ものの見方」があたりまえに存在する。

 しかし、その分断をすり抜けてしまうある出来事が起こった。2021年3月、コロナの感染拡大による緊急感が高まるなか、兄は突然しっそうする――どこへ向かったのか? なぜしっそうしたのか?その道筋を辿りながら見えてきたのは、兄の「たたかわない」術だった。

 外なる他者、遠くの他者を扱ってきた文化人類学に、あらたな道を拓く実践の書!「障害とともにある人類学」から始まり、「内なる他者」を対象とした人類学へと展開する、あたらしい学問のあり方。(出版元より)

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